平成31年度(令和元年度) 施政方針に関する行政報告

 次に、「市民の暮らしを守るための施策」についてであります。

 防災・減災対策につきましては、今年度当初予算や補正予算において、避難道路整備や屋外放送施設の予算を増額してペースを上げて取り組むとともに、土々呂地区複合型津波避難施設の実施設計を現在行っております。なお、建設予定地である伊形支所につきましては、地域の皆様方とも話し合いを行い、その機能を同地区内の職業訓練支援センターへ移転する考えでおります。
 また、洪水災害・土砂災害に対応したハザードマップや防災ハンドブックの作成に取り組んでいます。このうち防災ハンドブックにつきましては、市内の全ての世帯に配布する考えであり、今後、地域の防災活動に携わっている方々や有識者や防災関係者、公募による市民の方々等で構成する委員会で検討を行ってまいりたいと考えております。
 あわせて、緊急避難場所への避難誘導看板の設置、地震・津波災害時に孤立する可能性の高い集落への備蓄倉庫の整備等にも取り組んでおり、現在、区長をはじめ地元の方々と協議・調整を進めているところです。今後も減災に向けた取り組みにさらに力を入れてまいります。

 北川町曽立谷川の堤防整備につきましては、宮崎県の技術的助言を受けながら、付け替え等が必要となる市道の整備やポンプの配置等も含め検討を進めており、これまで、地元住民の方々のご意見もお聴きしながら案をまとめてきたところです。
 今後、広く市民の皆様のご意見をお聴きするパブリックコメントを実施する予定であり、そこで寄せられたご意見等も踏まえながら、整備を進めてまいりたいと考えております。

 地域医療につきましては、医療体制の整備に取り組んでおり、平成30年以降、5件の新規開業がありました。今後このような動きをさらに強め、市民の皆様が将来にわたって安心して暮らせるよう、医療体制の整備に取り組んでまいります。

 健康長寿日本一を目指す取り組みとして、現在の「のべおか健康長寿ポイント事業」をさらに充実させ、より若いうちから市民の皆様が楽しみを持ちながら健康づくりに取り組む風土づくりを進めるための、健康マイレージ実証事業の実施準備を現在進めております。
 また、今後益々社会保障経費が増え、市民の皆様の介護保険料等の負担が増えることをできる限り抑止するよう、そして、市民の皆様が、ご無理をせずに適切に各種サービスを利用して、住み慣れた地域でいつまでも自立的に生活できるよう、現在、介護事業の第一線で従事されている方々との意見交換を積み重ねており、今後、「延岡方式」ともいうべき、延岡の実情にあった対策を構築してまいります。

 さらに、国立循環器病研究センターとの共同研究として、認知機能の低下と生活習慣等との関連性を検証する取り組みに着手したところです。